カンフーな名言考えるな。感じるんだ。
『
燃えよドラゴン』
『燃えよドラゴン』の冒頭で、ブルース・リーが少年に言った言葉。
少年に武術指導するリーは、いきなり「蹴ってみろ」と言います。
少年は、とりあえずリーに向かって蹴りを入れます。
リーは、「なんだそれは?見せ物か?集中しろ」と言い、もう一度やらせます。
少年が蹴ると、軽くよけて今度は「怒りではないぞ、気合いを入れろ」。
再度少年が蹴ると、リーは「そうだ!何か感じたか?」と言う。
「えーと・・・」と頭をかしげると、リーは少年の頭をたたき、
「考えるな、感じるんだ!」
「それは月を指さすようなものだ」と言います。
そしてさらに
「指先にとらわれるな、さもなくば全体を見失ってしまう」
と言います。
さらに
「わかったか?」
と念を押して少年が微笑んで頭を下げると、さらに少年の頭をひっぱたいて
「礼をするときにも敵から目を離すな!」
と言います。
まるで禅問答のようなやり取りです。
頭を叩かれる少年は少し気の毒ですが、少年の心には深く刻まれる教えになるでしょう。
私もこの
映画を
小学生のころに
テレビで観て、
子どもながらにも、そのことばの深さに心打たれたことを記憶しています。
判断以前の内なる声を感じ取ること。
そしてそれを形(技やことば)とすること。
それこそが武術の奥義であり、自由な生き方であること。
それこそが、リーが言いたかったことではないでしょうか。
このような考え方自体は、東洋の古来からの考え方として特異なものではありませんが、リーのすごいところは、映画にして、全世界に配信し、受け入れられたことです。
今でも、全世界の
映画館で上映され、全世界に熱烈なファンがいます。
東洋的な感性は、
書籍であれこれ言っても伝わりません。
それはことばを超越しています。
そのように考えると、映画でのリーの目線、たたずまい、間の取り方、これらがすべて、東洋的な感性や美的感覚を伝えます。
そしてこれらが映画を通して全世界で受け入れられたということは、東洋的感性が普遍性を持っていることの裏付けとなるのではないかなとも思っています。
先日、『燃えよドラゴン』を観て、ブルース・リーが、最も知名度が高く、最も尊敬される
アジア人であることの理由が分かったような気がしました。
